漏洩対策 Q&A

屋外の路面や屋内の床に油や有害な液体がこぼれたとき

油などの液体は吸着回収が基本です。
屋外路面では基本的には粒状吸着材を使います。但、大雨の時など 特殊な場合にはオイルマットを使うこともあります。
屋内床面では 繊維系マットと粒状吸着材をケースバイケースで使い分けます。

当社の製品でいえば 下記のように使い分けます。

屋外路面においては、粒状吸着材をまいて液体を吸着させ、その後、その吸着材をデッキブラシなどで掃きとって、路面の液体を回収します。この一連の作業は面倒そうにも見えます。しかしそれでも粒状の液体吸着材を使うほうがよい理由は以下の3つです。

  1. 屋外路面の表面には通常 細かな凹凸があります。繊維系マットでは細かなくぼみにたまった油をうまく吸着回収できません。粒状吸着材はくぼみの中にまで入り込んできれいに回収できます。
  2. 屋外で液体がこぼれたときはまず周囲をすばやく囲んで液体が側溝や小河川に流れ込まないようにしなければなりません。(路面にこぼれた油や有害液体が河川などの水域に拡がると水棲生物が死滅したり 取水制限されたりすることもあります。回収する手間も費用も10倍以上に増えます。 )
    このとき粒状吸着材であればすばやく土手が作れるので対応しやすいのですが、繊維系マットだと 風で飛ぶ 上記の路面の細かな凹凸に追随できないなどの理由から囲い込みが難しいのです。
  3. オイルマットの場合 きれいになったようにみえても 路面の表面にうっすらと油が残ります。そこに雨などが降るとスリップしやすい路面になります。他方、性能のよい粒状吸着材は吸い残しを残さないので、安全性に大きな差がでます。

その中でも、防火性能もあるセラミック系粒状吸着材は安全性が高く、高速道路でもスタンダードに使用されています。そのようなものとして、ここでは「ACライト」(液体一般の吸着回収用)および「LCライト」(油などの疎水性液体の吸着回収専用)を御紹介しております。

ACライトLCライト

屋内床面で、粉ぼこりがたつとコンタミネーションが発生したり 機器類に悪影響を及ぼしたりする懸念がある場合には、繊維系マットが使用されます。
繊維系マットには、予防用・拭き取り用、液体一般用・油専用など様々なタイプのものがあります。

一般的には、目の細かな不織布で作られたものが多くの工場や事業所で使われています。

スピルファイター

繊維系マットの中でも、繊維が細い微細繊維系マットや、天然の撥水性をもつウェスは、油に対して特に優れた吸着性能をもちます。

パフィンオイルマットオイルクロス

他方、屋内床面でも、粉ぼこりを気にする必要がなく、きれいに漏洩液体を回収したい場合には、粒状吸着材が使用されます。